14/06/07のブログより
三味線や胡弓などの哀切な調べにのせ、格子戸のある民家や土蔵など、今も昔の面影が残る八尾(やつお)の街を流して歩くのが「おわら風の盆」である。
そろいの法被や浴衣に編み笠姿の踊り手たちが繰り広げる叙情豊かで洗練された踊りには、艶やかで優雅な女踊りと勇壮な男踊りがある。
しかし、何と言っても華のあるのは編みがさ姿の女踊りで、毎年9月1日から3日までの三日間で、合計約25万人もの見物客が訪れるという。
その哀切な調べは小説家の創作意欲も掻き立てるようで、20年ぶりに再会した男女の”年に3日だけの忍び合い”を切なく描いた高橋治夫の小説「風の盆恋歌」や、内田康夫の旅情ミステリー「風の盆幻想」(浅見光彦シリーズ)でも「おわら風の盆」が舞台として登場している。興味のある方はご一読を。
0コメント